父は球根の卸を、母は会計事務の仕事とワインとは全く関係ない家系であったトマは、なぜか次第にワイン造りに興味を持つようになった。
栽培醸造学を修めた後、アメリカを含む各地で栽培・醸造の経験を積みアンジュに戻った。
グザヴィエ・カイヨからはSO2を極力使用しない野生酵母によるワイン造りを、クリストフ・ダヴィオからは有機栽培を学んだ。
そして2008年、80アールのシュナンの畑から彼自身のワイン造りが始まった。
彼がワイン造りにおいて最も重要視していることは、収穫ぶどうと果汁の状態を尊重すること。
彼にとってワインとは、ワインを通して何かを伝えるもの、語りかけるもの、だという。
まさに彼のワインを飲むと、きっと何かを感じるだろう!
透明感ある味わいの先に、きっと何かを感じ取っていただけるはずだ。
LF0704-14 弱泡 |
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Brind’zing, VDF Rose Petillant Naturel |
ブランザング |
ぶどう品種:ガメイ、カベルネ・フラン |
"ブランザング"とは"ほろ酔い"の意味。ぶどう本来の糖分と野生酵母の働きで発酵し泡を生じた弱発泡性。美しいロゼ色、辛口で木苺の風味。 |
LF0703-15 赤 |
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La Quiette, VDF |
ラ・キエット |
ぶどう品種:カベルネ・フラン65%、ガメイ35%、 |
房丸のまま8日間醸し、野生酵母の自然な働きで発酵。9か月タンク熟成しフィルターには掛けずに瓶詰め。 |
テール・ダルドワーズとはスレート土壌を意味する生産者名。
まさに、この生産者の持つ土壌はシスト(粘板岩)からなるスレートが特徴だ。
従って彼らの造るワインは、常にミネラル感に裏打ちされた味わい深さがある。
しかし、硬いミネラル感に閉ざされた気難しいワインではない。逆に、ロワールとしては珍しいくらい大らかさと陽気さを感じさせる、親しみ易さが彼らのワインの魅力だ!オーナーのヴァンサンは、1880年から続く家族経営の生産者。
ここアンジュの魅力を最大限表現するため自然なぶどう栽培を実践し、その味わいを求めやすい価格で提供してくれるとてもありがたい造り手だ。
LF0302-16 白 |
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Sauvignon, VDP du Val de Loire |
ソーヴィニヨン |
ぶどう品種:ソーヴィニヨン・ブラン |
白桃・黄桃の心地よい風味、優しいまろやかさとスキッと爽やかな酸がとても良いバランスで飲み飽きしない味わい。 |
ガローヴァンは、2010年にセドリック・ガローにより設立された、全く新しいドメーヌだ。
ボルドー・リブルヌのワイン学校でぶどう栽培・ワイン醸造を履修した後、1年ニュージーランドのワイン生産者で実践を積み、翌年はアイルランドで英語の勉強をしながらレストランで働くなど、幅広い体験をしてきた。
父が シャトー・ドゥ・ブルイユで働いており元々この地の出身だった彼は、10年以上ビオにて栽培されていた2.2haの理想的なぶどう畑を手に入れ、このドメーヌを設立した。
以来、栽培や醸造に必要な器具を少しずつ揃え、醸造所を造り、収穫したぶどうを置く場所を新設してきた。
そして、2012年には収量の低いと ても優れたグロロを植えた。3haの畑から僅か8000本のワインを産する小さいドメーヌにすぎないが、セドリックは美しいアンジュの魅力を最大限表現するため、自然なぶどうから亜硫酸を極力使用せず、区画ごとの味わいを表現するためブレンドせず、区画ごとにキュヴェを造る。
また、志を同じくする若手アンジュの生産者(オリビエ・クザンの息子、トマ・ブタン、その他)らとグループをつくり、互いに研鑽し、新しいアンジュの魅力を伝える活動も精力的 に行っている。
美味しいワインを日々求め続けている、未だ31歳のセドリックの将来が楽しみだ。
Lunatic Blanc, Vin de France |
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リュナティック・ブラン |
ぶどう品種:シュナン・ブラン |
セレクション・マサルによる樹齢50年のぶどうを、3度に分けて収穫した内の遅摘みぶどうのみを使用。白い花や果実の風味、酸とミネラルがじわっと染み込む味わい。 |
Somnan Bulles, Pet Nat Blanc, Vin de France |
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ソムナン・ビュル、ペティヤン・ナチュレル・ブラン |
ぶどう品種:シュナン・ブラン |
"リュナティック"と同じ区画のぶどうの最も早く収穫したものを使用することにより、フレッシュ感をもたらした。瓶内発酵熟成1か月半後、手でデゴルジェし打栓。 |
LF1503-15 赤 |
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Lulu Berlue, Vin de France |
リュリュ・ベルルリュ |
ぶどう品種:カベルネ・ソーヴィニヨン |
ぶどうを房丸のまま発酵させ、約1か月じっくり醸すことにより果皮に含まれている色と旨みを洩れなく抽出。熟した苺の風味に溢れるチャーミングな味わいのこのワインは、彼女の名前ルーシーのあだ名リュリュと命名された。 |
LF1501-14 赤 |
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Gar'O'Vin, AOC Anjou |
ガローヴァン、AOC アンジュ |
ぶどう品種:カベルネ・フラン |
樹齢30年と80年のフランが植わる区画は真南向きの優れた畑。よく熟したブドウを除梗し醸造。赤果実の風味に、鉄、赤肉、茹であずきなどちょっと野性味のある風味が加わる。優しく穏やかな味わいで、バランスが取れている。 |
ノルマンディ出身のフランソワは幼い頃いつも馬と一緒に過ごしていた。いつしかワインに興味を持った彼は、ソムリエチャンピオンのフォール・ブラックの基でソムリエとして働き、ビオディナミの大家フィリップ・グルドンやエリック・デ・ボアの基で造り手として研鑽を積んだ。
アントワーヌ・フコーやオリビエ・クザンらの影響で自然派の道へ進んだ彼は、45年前からビオ、ビオディナミで栽培されていた素晴らしい畑をフィリップ・グルドンから譲り受け、2012年ル・ピュイ・ノートル・ダム(ソーミュール)に位置する3haの畑と共に自身のドメーヌを立ち上げた。馬が大好きな彼は、馬と共に耕作し、純粋さの際立ったシュナン、グロロ、フランなど素晴らしいワインをリリース!
まだ本当に新しいドメーヌにもかからわず彼のワインは人気で、瓶詰め直後には在庫がなくなってしまうほどだ。2年越しで確保した、29才超期待の新星です!
LF2211-14 赤 |
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Le Cab'Barret, Vin de France |
キャブ・バレ |
ぶどう品種:カベルネ・フラン |
オン・レーム・ナチュールに使用している区画ラ・パレンヌのぶどう。'14は場所がなく樽には入れずやむなくタンクにて熟成させた。それが逆にフレッシュ感ありスイスイ飲める味わいとなった。キュヴェ名は、カベルネ+バレをくっ付けた造語。バレには狂ったという意味があり、おかしなカベルネという意味をキャバレーに引っ掛けた。 |
LF2207-13/LF2201-13(マグナム) 赤 |
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On l'Aime Nature, AOP Saumur |
オン・レーム・ナチュール、AOPソーミュール |
ぶどう品種:カベルネ・フラン |
石灰と砂質粘土土壌に植わる樹齢70年のカベルネ・フランを、除梗し発酵、樽熟2年。深みのある赤紫色ながら淵は透き通っている。プルーン、いちじく、アケビや落ち葉、ヴァニラやクローヴなどスパイスやグリエした香り。口当たり柔らかく、酸はしっかりしており僅かにガスがある。やや枯れた赤果実の味わいに仄かなタンニンを感じる。SO2無添加。 |
とても興味深い生産者が登場した!
前情報によると、南仏のぶどうを買ってロワールでワインを造っている女流醸造家??いったい何者か?と訝しがっていたらこういうことだった。
ビオディナミの本を著し、南米でも栽培指導を行うなどその道の大家でもあるクリストフ・ボーのドメーヌ・ボートレにて共同で仕 込んだワインをトゥーレーヌにある自身のドメーヌに持ち込んで更に熟成させ、ワインを造っている。
しかもご主人は、あの超自然なワインを醸すグレゴ リー・ルクレールだと。
しかも話はこれで終わらない。この家には何とあの幻のルメール・フルニエを醸していたニコラ・ルナールが居候しており、彼も自分 のワインを造っている。こんな理想的な環境で、美味しいワインが出来ない筈がない!
この女流醸造家の名前は、アンヌ・パイエ。一体アンヌのワインは どんな味なのか?
それは南仏の豊かな果実味そのままで、ロワールらしい伸びやかな爽やかさが共存している、生き生きしたワインだ!アンヌのロワールドック(ロワール+ラングドック)を、是非とも味わって頂きたい!
LF1306-15 赤 |
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Les Etats d'Anne, Vin de France |
レ・ゼタ・ダンヌ |
ぶどう品種:ぶどう品種:サンソー50%、グルナッシュ50% |
除梗せず4日間とごく短い醸しをした、フレッシュ感に富んだ果実味のキュヴェ!赤い花やダークチェリーの風味、チェリーを丸ごとかじったときのカリッとした果実味があり、フレッシュジュースのような味わい!生産量1850本。 |
LF1307-14/15(マグナム) 赤 |
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Les Etats d'Anne, Vin de France |
レ・ゼタ・ダンヌ(マグナム) |
ぶどう品種:サンソー50%、グルナッシュ50% |
除梗せず4日間とごく短い醸しをした、フレッシュ感に富んだ果実味のキュヴェ!赤い花やダークチェリーの風味、チェリーを丸ごとかじったときのカリッとした果実味があり、フレッシュジュースのような味わい!生産量1850本 |
CSG, AOC Coteaux du Languedoc |
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セー・エス・ジェ、 AOC コトー・デュ・ラングドック |
ぶどう品種:サンソー10%、シラー50%、グルナッシュ40% |
品種ごと別々に醸造したワインを、ロワールで熟成・ブレンド。キュヴェ名は、それぞれの品種の頭文字から取った。程よい酸と果実味ある味わい。 |
Bob dit l'Anne, Vin de France |
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ボブ・ディ・ランヌ |
ぶどう品種:カベルネ・フラン50%、サンソー50% |
夫グレゴリーとボートレのぶどうで様々なブレンドを試みたが、'14は従来のブレンドがうまくいかず、唯一成功したのがこのブレンド!グレゴリーのガメイとボートレのグルナッシュをブレンドした、「AOCロワール・ドック」!'14年もやってくれました!軽やかな果実味と心地よい酸で、スイスイいけます!生産量1500本。 |
LF1305-14 赤 |
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Anagramme, Vin de France |
アナグラム |
ぶどう品種:グルナッシュ |
イノシシが大好きな区画(汗)。除梗後粒のまま発酵、10日間の醸し。とても豊かな赤果実味に若干アニマルな風味漂い、フレッシュ感にとても富んでいる!アルコール度10.5度と低く、恐ろしい飲み心地!生産量1010本 |
ロワールで自然派の動きが一番活発な地域アンジュに、期待の新星が登場した。その名はアドリアン・ド・メロ!
初めて会ったとき、まだ35歳にも拘わらず並々ならぬ存在感を放っていた男だ。彼は2015年、レイヨン川を見下ろす南向きの高台にあるドメーヌ"クロ・ドゥ・レリュ"から3.2haのぶどう畑を譲り受け、自身のワイン造りが始まった。
アドリアンはケベックでのワイン造りを皮切りに、フィリップ・フォールブラックが共同経営するビオディナミ生産者シャトーヌフ・デュ・パプのドメーヌ・デュセニュール、フィリップ・パカレ、その後アメリカと再度ケペックでワイン造りの経験を積んできた。特にパカレでの経験は大きかったようで、その時自分のやるべき事を発見したという。
アドリアンの畑はシスト土壌の南向き高台に位置しており、昔からビオで栽培されている最高の条件に恵まれている。そこで、亜硫酸を一切添加しない自然醸造を実践している。
テロワールを映し出すピュアな果実味を最大限表現するワインを生み出したいというアドリアンのこれからが、本当に楽しみだ!
Gamins, Vin de France |
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ギャマン |
ぶどう品種:ガメイ |
素直な果実味を最大限兼ね備えたワインを醸したいというアドリアンの言葉の通り、イチゴの心地よい果実味一杯のワイン!ほのかなガスが心地よい。 |