ラヴニールでは会社設立当初よりお客様からある依頼を受けておりました。
『自然な造りでほんとに美味しい、そして価格もリーズナブルなワインを造れないか・・』
それは、当初よりラヴニールが目指していたことでもありました。
昨年春頃、昔から付き合いのあったブルゴーニュの生産者アルノー・コンビエが、ラングドックでワインを造ることになった、というニュースが舞い込んできました。
それを聞いた瞬間、彼ならラヴニールが期待しているワインを造ってくれるはずだ!と直感しました。
そして、収穫が終わりワインの仕込みが始まった10月、早速ラングドックへ飛びました。
カーヴでタンクごとにアルノーが仕込んだワインを、アルノーと一緒に試飲しました。
アルノーは10品種程のキュヴェを仕込んだのですが、その中で最も日本のお客様に喜んでいただけそうなキュヴェを3つ選び、このたび皆様にご紹介できることになりました。
アルノー・コンビエは、元々サン・ヴェランにて先祖から受け継いだ畑から自身のワインを造っておりました。
1998年から畑を受継ぎ自らのワインは2001年が初めてのヴィンテージ。以来年を経るごとに自然度は増し、合成化学物質の農薬は一切使用せず、ビオディナミの調剤を用いた農業を営み、醸造に於いてもぶどう以外のものは一切使用せず野生酵母で発酵させるのが基本。亜硫酸は瓶詰め時に最小限、或いは全く使用しません。
ラングドックではまだ完全ビオに転換できていない為そこまで厳格なワイン造りはまだ出来ませんが、逆に南仏の豊かな太陽を浴びて育つぶどうに、予想以上の可能性を見出しました。アルノーは、自然な果実味とフレッシュ感を生かしたワイン造りを心掛け、今流行のアロマを強調したようなワイン造りではなく、口の中で心地よい美味しさが永く続く、そんなワインを目指しております。
ワイン名となった『フローラ』の語源は、ローマ神話の花の女神“フローラ”です。花は光の化身で、太陽の光を受けて葉が花に昇華します。また、生命の宿るぶどう畑には、たくさんの花が、しかもたくさんの種類の花が咲き誇っています。そして、美味しいワインにはそれら花々の風味が感じられます。そんな意味を込めて『フローラ』と名付けられました。
『フローラ』を味わい、自然な美味しさのワインの喜びを感じて頂けたら幸いです!
3つ星“ミッシェル・ゲラール”にてソムリエとして働いていたリュドヴィックは、まだ化学物質が使用される前のボルドー古酒や偉大なワインを日常的に試飲していた。特にアンリ・ジャイエのワインからは多くのことを学んだようだ。
近年の画一化されたボルドーに魅力を感じなくなった彼は、造り手に転身!ラングドックの最東部、ニームの西20kmに位置するヴィック・ル・フレスク村に理想的な畑を手に入れ、2010年からワインを造り始めた。
ここは内陸部ゆえ比較的涼しいテロワールで、栽培はビオディナミを取り入れた独自の有機農法。ぶどうの樹はセレクション・マサルにより植樹。肥料は用いず畑で羊を放し飼いにし、羊が畑の草を食み排泄した糞をぶどう樹が吸収する。
まさにこの場所にてすべての生態系が調和・循環する”新世代の農業”を実践。
彼のワインの特徴は、”エレガンス”と”純粋さ”!濃さは一切求めておりません。
彼のワインの純粋さは、間違いなく徹底した自然な手法による農業と、周りの環境と調和に基づいた畑仕事から来ると確信しました。トップキュヴェはアンフォラで醸し、出来ることはすべてやり尽くした究極のワイン。
LF2301-14 白 |
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Espontaneo, Vin de France |
エスポンタネオ |
ぶどう品種:グルナッシュ・ノワール |
収穫時に食べたぶどうの味が白の様だったので、黒ぶどうから白ワインを造った。即プレスしてステンレスタンクにて発酵・熟成、翌春瓶詰め。ぶどう以外は一切使用せず、野生酵母の働きで自然に発酵。酸化防止剤も醸造中は使用せず、清澄・濾過せず瓶詰め時に1g/HL加えるのみ。4000本生産。 |
LF2303-13 赤 |
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Cru-Elle, Vin de France |
クリュ・エル |
ぶどう品種:グルナッシュ・ノワール60%、ムールヴェドル40% |
ステンレスタンクにて熟成後、翌春瓶詰め。瓶詰め時のみ酸化防止剤1g/HL添加。伝統的醸造法によるワインだがその味わいは上品さとエレガンスに富んだ特筆すべきもの!スミレの香りに、どこまでも純粋な味わい。5800本生産。 |
LF2304-13 赤 |
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Vieux Ronsards, Vin de France |
ヴュー・ロンサール |
ぶどう品種:1955年植樹した古いグルナッシュ |
最高のワインを生み出すために出来ることをすべてやり尽くした超特別キュヴェ。16か月ブルゴーニュ樽熟成。ポンプは一切使用 せず、ワインを持ち上げるなどで移動。瓶詰めも樽から直接瓶へ注ぐことによりストレスを避け、コルクの打栓も、上下良い方が液面に触れるようすべて手作業。SO2瓶詰め 時のみ1g/HL。 |
1495年以来の歴史を誇る当ドメーヌは、フランスで最も古い歴史を持つ家族経営の生産者のひとつです。13世代に渡りド・ベルチエ家により受け継がれ、現在は当主アルノーにより運営されております。ワイン博物館を備えたシャトーは重要文化財としての価値も高く、それだけでも興味深いものです。
アルノーのワイン造りにおける哲学は、伝統を受け継ぎつつも革新を続け、ソーヴィニーらしい個性と特徴を持ったワイン造りを行うことです。
ワインの特徴は、南フランスの陽気さと溌剌さがしっかりと共存する、果実味とフレッシュ感に富んだ味わい深いものです。それでいて価格はとてもリーズナブル!
日常のテーブルに常に置いておきたい、まさにテーブルワインと呼べるものでしょう!
コルビエールのグランクリュに認定されたブートナック周辺に125haの敷地を構え、うち37haにぶどうが植えられている。
つまり、ぶどう畑は幾つかの区画に分かれ、その間には深い森や石灰の露出した山、小川が流れるなど、まさに多様な自然が調和している理想的な環境の中で、ぶどうは元気に育つのだ。
マチュのワイン造りの要諦はこうだ。
樹齢の古い樹をビオで健全に栽培し、収量を40-45hl/haに抑え味わいを凝縮させるとともにぶどうを完熟させる。
発酵はぶどう丸のまま、或いは一部除梗し、セメントタンク或いは木樽で発酵熟成。
味わいは、充実した果実味いっぱいで、うま味が詰まっている!
LF0201-15 赤 |
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La Fantagie, IGP d'Oc |
ラ・ファンタジー、IGP ドック |
ぶどう品種:グルナッシュ80%、シラー20% |
一部はぶどう房丸のまま残りは除梗し、セメントタンクにて発酵。やや紫がかった色合いの際立ったルビー色。ダークチェリーやスミレの香り、口に含むと木苺や野イチゴの果実味が押し寄せてくる。まろやかさありバランスよし!若干冷やすと果実味が引き立ちます。 |
「人生、常に初体験!」を標榜するミッシェルとモニック夫妻のチャレンジ精神には本当に驚かせられる。
年は聞いてないが、見たところ70歳は超えているだろう。
というのも、フォージェールにてすでに名声を得ていたシャトー・デ・ゼスタニールを売り払ってしまい、全く新しい地リムーに移り住んできたのだ。
しかも、ガリグに覆われた山を自分たちで開墾して・・・そんな話を聞いていていざ、ドメーヌに訪問してみると、な~るほどそういうことか~、と納得した!
リムーの街から7km程入ったピレネー山脈の麓にこのドメーヌはある。
ぶどう畑はこの山の斜面に、まるですり鉢の壁面にへばり付いているようだ!
その急峻なことと言ったらない。一度転げ落ちたら最後、底まで止まらない程だ!
山頂は木に覆われた林になっており、ここを走行距離60万kmの愛車で駆け上るのがミッシェルのお気に入りだ。
畑は標高400m程もあり、山間のため日照時間は平地より1時間も少ないことが、ぶどうがよく熟しつつもスキッとしたフレッシュ感がしっかり残る秘訣だ。
たぐい稀なテロワールと造り手のチャレンジ精神が生み出した唯一の味わいを、是非とも味わっていただきたい。
ワイン造りを目指していたフレデリック・ポロと奥さんのステファニー・ポンソンは、
ワイン造りの研究の為にたくさんのワインの試飲をしていた。
しかしラングドックやローヌのワインがしばしばアルコールが強すぎたり、過度な抽出がなされていたり、
過剰な果実味であったりで辟易としていた。
そんなとき、偶然エロー県気象協会の発行する気象地図を目にした。
そこには、ラングドック地方の気候状況の地図が描かれており、ピック・サン・ルーとアニアンの間にあるアルジュリエール村という場所がちょうど冷気だまりに位置しており、まるでブルゴーニュの様な冷涼地帯であることが描かれていた。
ここではミストラルやタラ・モンターヌなどの風も吹かず、昼夜の寒暖の差も大きくオリーブの木も育たない冷涼地帯だった。
そこに目を付けた2人は、1999年この地に移り住んでワイン造りをすることになるのであった。
そこで彼らは全く新しいスタイルのワインを造りだした。濃く重ったるいワインではなく、
飲みやすくテロワールを感じさせるものだった。
醸造方法はマセラシオン・カルボニックではなく亜硫酸無添加醸造によるもので、リスクを伴うがとても飲み易いワインとなっている。
30歳そこそこのカップル、ジュリーとオレリアンが初ヴィンテージからとんでもないワインを造りだした!モンペイルーと云えば、レグリエールやドーピヤックに代表されるように優れたワインを産出する類稀なテロワールが存在する地。
モンペイルーの理想的テロワールに魅せられた2人は、ここで耕作放棄された古木が植わる畑を引き継ぎ、ワイン造りを開始した。
LF0808-15 / 16 白 |
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On est pas bien la IGP Pays de l'Hérault |
オネ・パ・ビアン・ラ |
ぶどう品種:テレ・ブーレ50%、クレーレット50% |
3日間の果皮醸しの後プレスし発酵。ステンレスタンクにて熟成。SO2無添加。時間と共に果実味が開いてくる。ミネラル感豊かで旨みに富んでいる。 |
LF0802-14 白 |
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La Démesure, IGP Pays de l'Hérault |
ラ・デムジュール |
ぶどう品種:シュナン・ブラン |
除梗・破砕後2-3日醸した後プレスし樽内で4か月発酵と熟成。白や黄色い小さい花やハーブティ、蜂蜜などの香り、爽やかなフレッシュ感とまろやかさある味わい。ラベルの図案は、やじろべえのように味わいのバランスが取れていることを目指したワイン。 |
LF0803-13 赤 |
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Myrmidon, IGP Pays d'Hérault |
ミルミドン、IGP ペイ・デロー |
ぶどう品種:シラー、マセラシオン・カルボニック |
短期間マセラシオンして3か月樽熟、3週間の長期マセラシオンの3種をブレンド。ダークチェリーやフレッシュプルーンの赤果実風味心地よく、口の中で果実が溶けていくようなまろやかさ、そしてフレッシュな清涼感、まさに新感覚!キュヴェ名は、蟻の様に小さいが偉大なものを表す。 |
LF0804 赤 |
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Cyclope, IGP Pays d’Hérault |
シクロープ、IGP ペイ・デロー |
ぶどう品種:カリニャン70%、シラー30% |
プルーン、スミレの香りにやや動物的な風味が漂う。滑らかで、フレッシュジュースのような新鮮な果実味を感じる。軽やかでありながら味わいが詰まっている。キュヴェ名のシクロープは、ギリシャ神話の一つ目巨人を表す、凄いものの象徴。 |
LF0805-12 赤 |
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Rhapsody, IGP Pays d'Herault |
ラプソディー、IGP ペイ・デロー |
ぶどう品種:カリニャン80%、シラー20% |
芽を2つしか残さない短い剪定で20-35hl/haの低収量。全房を野生酵母にてマセラシオンカルボニック発酵、6か月樽熟、清澄フィルターせず瓶詰め。木苺やチェリー、スパイスや腐葉土の香り、口当たり柔らかく若干含まれるガスにより果実味が弾ける。とても純粋な味わい。 |
LF0807-12 赤 |
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Titan, IGP Pays d’Hérault |
チタン、IGPペイ・デロー |
ぶどう品種:シラー70%、カリニャン30% |
シラーはマセラシオン・カルボニックと長期醸しの2つの醸造方法、カリニャンは3週間と長期の醸しをしたワインをブレンドし、500Lの中樽にて長期間樽熟。丸み、厚みがあり、すべての要素が詰まった、味わい深くフィネスに富んだTOPキュヴェ。 |
ドメーヌ・ボートレのクリストフ・ボーと聞いても、知っている人は少ないかもしれない。
しかし、彼ほど本当のワイン造りを深く理解している栽培醸造家は少ない。
1979年の秋、コトー・デュ・ラングドックの小村コルコンヌのカフェに立ち寄ったのが契機で、ここでワイン造りを始めた。
30年以上ワイン を造り続けているが、当初(1985年)よりビオ、1998年にはビオディナミに転換し2002年にデメテール認証を取得している。しかも南米でビオディナミによる 栽培醸造技術の指導にしばしば赴いたり、ビオディナミの本を著すなど、とても広範囲な活動をしている。
ボートレの所有する5haのぶどう畑は、ピック・サ ン・ルーのガリーグに覆われた畑にシラーやグルナッシュが植えられているが、AOCに認められていない今となっては珍しくなってしまった古い品種ウイ ヤード、アラモン、テレなどもたくさん存在する。
混植された樹齢の古いこれらの樹から、今となっては再現できないような独特の深い味わいのワインが生 まれる。
人為的には生み出せない昔ながらの味わいが、ボートレーのワインを通じて体感できる。そんな、魅力がここにはある。
ワインを一口飲んだその瞬間、まるでグリム童話の世界に迷い込んでしまったような錯覚を覚えた。リッソンはそんな不思議な魅力のあるワイン!
オーナー醸造家のイリス・ルッツ・ルデル女史は30年前ドイツから移住し、1996年この地に自分の手でぶどうの樹を植えたことによりリッソンの歴史が始 まった。
なぜフランスに移住してきたのかとても興味深いのだが、今は書かかない。
分かっていることは、当初は電気もなく、ほぼ自給自足のような生活をしていたようだということだ。
リッソンのワインは亜硫酸を添加したとしてもせいぜい10mg/L程度の、全くのヴァン・ナチュールなのだが、ヴァン・ナチュール のムーヴメントには一切かかわらず独自路線を貫いている。
また、スイスイ系の味わいが主流の自然派ワインと違い、リッソンのワインは瓶詰めして直ぐ はまず飲めない。
とても濃密で樽熟18か月しているリッソンは、瓶詰め後数年経ってやっと本来の味わいが楽しめるという、瓶熟を必要とする或る意味ク ラシックなスタイルのワインなのだ。
さて、そんなリッソンを味わいながら、グリム童話の世界を旅してみてはいかが?
LF1901-07 赤 |
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Clos des Cèdres, Vin de France |
クロ・デ・セードル |
ぶどう品種:ムールヴェードル |
手摘みで収穫したぶどうを除梗せず手か足で軽く潰しタンクへ投入。ピジャージュをしながら4週間掛けて発酵、醸しは2か月と長期。優しく圧搾後新樽にて18-20か月熟成。2007年は太陽の多い年で暑い夏だった。秋の涼しい夜のお陰で酸とのバランスよく熟した、グランド・レゼルヴ。 |